温泉の自然湧出慮量が日本一を誇る「草津温泉」。
その量なんと毎分32300ℓ、1日にドラム缶23万本にもなります!!
日本一というだけあって、草津の旅館や温泉施設は、どこも豪華に「源泉かけ流し」。
その主要な源泉は6種類あります。
草津温泉へ旅行の際、どんな源泉があるか知っておくと、入浴する楽しみが倍増すると思います。
そして、それぞれの源泉について知ると、一日に源泉を複数訪れる“めぐり湯”をしたくなりますよね!!
しかし、草津では昔から「めぐり湯してはいけない」と言われています。
温泉地の楽しみ方の定番“めぐり湯”ですが、なぜ草津ではめぐり湯がオススメできないのでしょうか?
今回は草津温泉で「めぐり湯してはいけない」理由と、6種類の源泉について紹介します。
Contents
草津温泉はめぐり湯してはいけない理由とは?
草津温泉でめぐり湯をしてはいけない理由、それは草津温泉が「強酸性に近い」からです。
液体が、どれだけ酸性なのか?もしくはアルカリ性なのか?を表すとき、pH○○というように表します。
草津温泉の源泉はpH1.7~2.1。ちなみにpH2.0はレモン汁に相当します。
つまり草津温泉はレモン汁くらい酸性の液体ということ。
これくらい酸性だと殺菌効果が強く、傷や皮膚病・神経痛などに良いといわれています。
草津温泉のような酸性の温泉に入浴すると、肌がピリピリする感覚があります。
この状態を大げさに表現すると、酸性の温泉が皮膚を溶かしている状態です。そうなることで、古い角質が剥がれ、肌をツルツルにすることが期待できるのです。これをピーリング作用といいます。
しかし浸かりすぎると、この効果が強く働きすぎて、皮膚表面の常在菌や、肌を良好に保つための菌まで死滅してしまうかも!!
そうなると肌荒れの原因になるかもしれません。
めぐり湯をすると、どうしても温泉に浸かる時間が長くなるため、“肌に悪影響があるかもしれない”ということです。
そのため、草津温泉では昔から「湯めぐりしてはいけない」と言われていたようです。
草津温泉のような酸性の温泉に、長時間の入浴は注意をしましょう。
草津温泉の主要な源泉6種類
湯畑源泉 pH2.1 毎分4437ℓ
その名の通り、草津温泉で有名な観光スポット「湯畑」から湧き出る源泉。
湧き出た温泉は、湯の花の採取に使用する7本の木製の樋(とい)を流れた後、湯滝を流れ落ちてから、様々な場所へ配湯されています。
白い煙が立ちこめ、硫黄の香りが漂っていて、THE・草津といった雰囲気です。
西の河原源泉 pH2.1 毎分1400ℓ
西の河原公園の内で湧出している50カ所もの源泉の総称。
広大な露天風呂があり、その広さは男女合わせて約500平方メートル!!
圧倒的なスケールの開放感の中、大きな湯船に浸かりながら、四季折々の自然を満喫できます。
また、温泉に入浴するだけでなく、源泉が湧き出ている様子を観察できるように整備されているので、散策に訪れるだけでもオススメです。
万代鉱源泉 pH1.7 毎分6200ℓ
草津温泉のなかで最大の湧出量を誇り、宿や公共浴場など幅広く配湯されている源泉。
pH1.7と、他の源泉に比べ酸性が強いです。また、温度も95.4℃と高温。
草津温泉にはめずらしく、硫黄分がほとんどありません。
万代鉱の読みは“ばんだいこう”です。
白旗源泉 pH2.1 毎分1508ℓ
源頼朝が発見したとされている源泉。
硫黄成分が多く、主要な6種類の源泉の中で唯一白濁していて、湯の花が多く採取できます。
明治時代、源氏の白旗にちなんで、名称を「御座の湯」から「白旗の湯」に改名したそうです。
煮川源泉 pH2.1 毎分689ℓ
共同浴場“煮川乃湯”と日帰り温泉施設“大滝乃湯”のみ配湯されている源泉。
湧き出した源泉を、外気に触れさせずに配湯しているので、かなり熱い!!
“お風呂は熱い派”の欲求を満たしてくれるでしょう!!
地蔵源泉 pH2.05 毎分386ℓ
地蔵堂の近くにあるため、地蔵の名がついた源泉。
主要な6種類の源泉の中で、湧出量が一番少ないので貴重な温泉です。
眼病に良いといわれています。
草津温泉は湯めぐりしてはいけない理由とは?【まとめ】
草津温泉で「湯めぐりしてはいけない」理由は「温泉が強酸性に近いから」ということでした。
“薬も過ぎれば毒となる”といいます。
一回で多くの源泉を巡るより、複数回に分けて巡る方が、より深く草津を堪能できると思います。
ぜひ、たくさんの思い出を草津温泉でつくって下さい。