函館にある五稜郭は、星形が印象的なヨーロッパ式のお城です。1864年に築城され、1868年には箱館戦争の激戦地となり、日本の歴史の重要な通過点を担っています。
現在は、桜の名所となり、雪景色も美しく多くの人が訪れる観光名所となっています。今回は、日本ではあまり見かけない星形五角形が函館以外、さらに北海道以外にもあるのか、それは何県にあるのかなどについて、調査していきましょう。
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五稜郭の星形五角形はどんな意味があるの?
五稜郭は、江戸幕府が箱館奉行所、そして北海道の地を海外の敵、主にロシアから守るために築城されました。五稜郭の設計を担当したのは、箱館奉行所の諸術調所教授役であり蘭学者の武田斐三郎で、フランス海軍の軍人から16世紀のヨーロッパの要塞を参考に五稜郭を設計したそうです。
武田は、これからの戦いが砲撃中心になることから、いち早く西洋式の築城技術を取り入れたのでしょう。高いお城は砲撃の目標になるため、平面に造り、土塁などの城壁で防御するようにしました。
星形の凸の部分は稜堡といわれ、五稜郭のようなお城は稜堡式城郭をいわれています。稜堡のところは、砲撃の死角を無くし、攻撃は両方からできるようになっています。幕末時代はイギリスやフランスから武器を買うなど、大砲の技術などがめざましく発達し、お城を防御するために、設計も変ってきたのですね。
星形五角形のお城は函館以外、または北海道以外にもあるの?それは何県?
五稜郭のような稜堡式城郭は、北海道以外にも存在します。長野県佐久市にあった、龍岡城です。龍岡城は1864年(元治元年)田野口藩の新陣屋として松平乗謀(のりかた)が着工し、1867年に完成しました。松平乗謀(のりかた)は、蘭学に強くヨーロッパ式のお城にも詳しかったそうです。
しかし、時代が明治になると、1872年(明治5年)に廃藩置県によって取り壊されました。現在は、国史指定史跡となっており、石垣や土塁、当時から残る台所櫓の見学ができます。(要予約) 五稜郭みたいはお城が、函館以外にも存在していたんですね。何県にあるかと思えば、遠く離れた長野県で築城されていたとは、驚きですね。
五稜郭以外にも、稜堡式のお城はあるの?
五稜郭の北東約3.5キロに位置するところに、四稜郭があり、4つの稜堡と土塁と空堀でできています。東西南北に、稜堡がつくられているので、四稜郭と言われています。これは五稜郭の出城として、旧幕府軍と地元農民が昼夜をかけて突貫工事で造ったそうです。
世界の五稜郭のお城
五稜郭や龍岡城は、ヨーロッパのお城を参考に築城がされています。では、ヨーロッパの稜堡式のお城ってどこで見られるのか、気になりますよね。フランス、イタリア、ドイツなどに見学できる稜堡式のお城がたくさんありますので、いくつかご紹介します。
世界遺産になっているヴォーバンの防衛施設群
ヴォーバンとは、フランス国王ルイ14世に仕えた軍事技術者セバスチャン・ル・プレストル・ヴォーバンのことです。ヴォーバンの防衛施設群は、稜堡式のお城などからなる建造物の一群のことで、12箇所が世界遺産となっています。龍岡城はヴォーバンの築城技術を参考にしたそうです。
サン・マルタン・ドレにある稜堡式のお城は、港町に建てられとて、なんとかく函館に近いように見えます。函館の五稜郭と規模は違いますので、実物を見てみたいですよね。
参考サイトはこちら→https://worldheritagesite.xyz/vauban/
五稜郭の星形は函館以外にもあるの?それは何県にあるのか調査!【まとめ】
五稜郭は函館以外にもあるのか、北海道以外にもあるのか、あれば何県にあるのかなど調査をしてきました。五稜郭のような稜堡式のお城は、時代の流れのなかで必然的に誕生したことがわかりました。江戸時代がもう少し長く続いたなら、函館以外さらには北海道以外にももっともっとたくさん築城されていたかもしれませんね。
日本は島国ですが、フランスは隣国と繋がっているので領土争いが絶えず、自国を防衛するために城壁に囲まれた稜堡式のお城が有効だったのでしょう。稜堡式のお城は上から見ないと、そのすごさが分かりづらいですが、函館の五稜郭もフランスの星形のお城も見に行きたいですね