富士山と聞けば、日本一高い山、壮大な景色、美しい山、浮世絵に描かれていることなど思いつくでしょう。
さらに最近では「世界遺産」という言葉が富士山のイメージになりつつあります。
富士山は2013年に世界文化遺産に登録されました。「富士山」という山1つが登録された訳では無く関連する登山道、池、湖、神社など25の構成資産があります。
今回は、富士山の世界遺産の登録理由、いつ世界遺産になったのか、自然遺産にも登録されているのかなどについて調査していきます。
世界遺産とは?
世界遺産には、建造物、遺跡などの「文化遺産」、自然地域などの「自然遺産」、文化と自然の両方の要素を兼ね添えた「複合遺産」の3種類が当てはまります。
これらは世界遺産条約に基づいて作成された「世界遺産一覧表」に記載されています。
なぜこういった登録がされているかというと、人類全体の遺産として損傷や破壊等から保護し保存をしていくためです。
こういったシステムがあると、後世の人々にも伝わっていきますよね。
参考サイトはこちら→https://www.gov-online.go.jp/eng/publicity/book/hlj/html/201309/201309_01_jp.html
富士山はどんな世界遺産なの?
富士山は、2013年6月22日に「世界文化遺産」に登録されています。
世界遺産を目指してから約21年の時間を費やしました。
自然の営みに宗教性、芸術性を見出してきた日本人の自然観や文化観が国際的に認められたのですね。
宗教性とは、富士山信仰のことです。富士山を眺めるだけでなく、登ることによって心身の修練になったと思われます。
芸術性とは、浮世絵や歌集や小説などに富士山が使われていることです。
古くは万葉集、竹取物語、伊勢物語や夏目漱石や太宰治の作品にも登場しています。
一番見たことはある作品は、浮世絵ではないでしょうか?
葛飾北斎の「冨獄三十六景」、歌川広重の「不二三十六景」に描かれた富士山はゴッホやモネなど海外の芸術家にも影響を与えたと言われています。
富士山五合目のお土産物の売店はもちろん、海外向けのお土産ショップなどにも富士山グッズは見られ
スポーツの応援にも富士山の帽子をかぶるなど、日本といえば富士山といった印象が定着していますよね。
そういった観点から富士山は文化遺産として登録された理由の一つとなっています。
参考サイトはこちら
→https://www.city.shinjuku.lg.jp/shisetsu/map4-1.html
→https://www.fujisan223.com/reason/arts/
→https://www.fujisan-whc.jp/
なぜ自然遺産ではないのか?
富士山は世界文化遺産に登録されています。
でも、山って自然のものだから自然文化遺産のほうがぴったりではないの?と思いますよね。
富士山を登録する活動時には自然文化遺産を目標にされていました。
ではなぜ、自然文化遺産ではないのでしょうか?
落選してしまった理由として2点が考えられています。
①日本では一番高く活火山だけど、世界基準だと富士山の形や火山活動は珍しくない
②富士山の開発が進み、登山でのごみや屎尿などの原因の環境悪化
これらの登録理由で、富士山は自然文化遺産に落選してしまいました。
確かに②については、登山中に利用するトイレはとても臭いがきつく、垂れ流されていた時期もあってとても世界に誇れることではない状況です。
現在は多少改善されていますが、利用者が多いため追い付いていない状況と思います。
富士山ではバイオトイレの開発をするなど環境改善に取り組みをみせています。
自然文化遺産の登録をされる、されないということも気になりますが、みんなが気持ちよく観光できる
富士山になりたいですよね。
富士山の世界遺産はいつ登録されたの?【まとめ】
今回は、富士山の世界遺産の登録理由、いつ世界遺産になったのか、自然遺産にも登録されているのかなどについて調査していきます。
富士山は、平安時代に噴火しその後も江戸時代の1707年12月に宝永の大噴火があり16日間も噴火が続いたそうです。
富士山には「神が宿る山」と言われている理由は、富士山が地球の大自然そのもので高くそびえる姿が神々しくみえるからかもしれません。
現在も見られる噴火の痕跡を見て、触れることによって、私たちは富士山から自然のすごさと凄まじさを学んでいきましょう。