京都といえばお寺。そして、お寺といえば美しい庭園も欠かせません。
なかでも銀閣寺の庭園は、白砂の向月台や銀沙灘、岩で構成された枯山水など、室町時代の美意識が色濃く残る名園です。
本記事では、銀閣寺庭園の見どころを5つ厳選し、それぞれの歴史的背景や見逃せないポイント、そして現代にも通じる「侘び寂び」の魅力まで、じっくりとご紹介します。
銀閣寺の見どころ5選

銀閣寺の庭園を手がけたのは、室町時代の名庭師・善阿弥(ぜんなみ)です。
足利義政に才能を見込まれ、庭園づくりを任されたと伝えられています。
義政の美意識を反映しながら、善阿弥がどのように設計を進めたのか——その背景を想像するのも銀閣寺の楽しみ方のひとつです。
向月台や銀沙灘といった有名な見どころに目が行きがちですが、庭園全体に目を向けると、より深い魅力が見えてきます。
銀閣寺垣
先日、銀閣寺の庭「銀沙灘」・「向月台」のことを云ったので、写真を撮って来ました。
— 光惟 (菓子暦) Ⅱ (@cwjkd) February 11, 2014
先ず門を入ると「銀閣寺垣」と呼ばれる石垣・竹垣・大刈込によって視界が鎖されます。 pic.twitter.com/ikRpNfQPxq
総門をくぐると、両側に高い木立が続き、その奥に「銀閣寺垣」と呼ばれる竹垣が見えてきます。
この垣は、石垣の上に竹で組まれたもので、「建仁寺垣」とも呼ばれます。
高さは控えめで、視界を遮らず、上品な佇まいが特徴です。
総門から銀閣まで、およそ50メートル。一直線に延びる垣を歩いていくうちに、次第に心が整い、やがて銀閣との出会いに胸が高鳴ってきます。
向月台と銀沙灘
銀閣寺向月台🇯🇵✨ https://t.co/kEtMo4m33M pic.twitter.com/SQaceuNn2n
— 音楽礼讃 Music Praise (@earthborn_61) October 14, 2023
銀閣寺
— monpul@京都移住 (@monpulmonpul1) September 27, 2024
銀閣前に広がる白砂の銀沙灘
砂浜に打ち寄せる波のよう😌✨#京都 #銀閣寺 pic.twitter.com/IRj02TA1xC
銀閣寺の庭園の代表選手?!といっても過言ではないでしょう。
白砂で作られたプリンのような形の向月台と、中国の西湖を表現した銀沙灘がとにかく目を引くことまちがいありません。
すべて手作業で作成され、職人さんのハイテクニックな仕上がりが間近で見ることができますよ。
運が良ければ、職人さんが作り上げる工程に遭遇できるかも!
銀閣をバックに写真を撮るのもおすすめですよ!
錦鏡池
⛳️雪の銀閣寺庭園⑧。
— 日本庭園情報メディア『おにわさん』 (@oniwastagram) December 17, 2021
■東求堂 #国宝
観音殿と共に創建当時から現存する建造物。
東求堂の回廊から眺められるように“錦鏡池”を中心とした池泉回遊式庭園が広がります。この庭園が室町時代 #善阿弥 #相阿弥 らが作庭に携わったとされるもので、“庭の国宝”国の特別名勝に指定。#庭園 #日本庭園 #京都 pic.twitter.com/1ttIvqt0fE
銀閣寺の庭園を代表する景観のひとつが、銀閣の姿を水面に映す「錦鏡池(きんきょうち)」です。
穏やかな水面にたたずむ銀閣の姿は、まさに絶景といえるでしょう。
池の周囲には7つの橋があり、なかでも「仙桂橋(せんけいきょう)」は室町時代から現存する貴重な橋として知られています。
池の中や周囲には名石が多数配されており、鑑賞のアクセントとなっています。
ちなみに、戦国武将・織田信長がこの池にあった名石「丸山八海石」を二条城に持ち去ったという逸話も残されています。
足利義政の没後の出来事ですが、それほどにこの庭園の石が価値あるものとされていた証です。
錦鏡池を中心に回遊できるこの庭園は、「池泉回遊式庭園」の代表例として高く評価されています。
銀閣寺で配布されるパンフレットにも、池に映る銀閣が大きく掲載されており、フォトスポットとしても人気の場所です。
建物の屋根に乗る鳳凰像が、まっすぐこちらを見つめている構図も印象的です。
お茶の井
銀閣寺 お茶の井 pic.twitter.com/69KjdzGHEM
— 藤真 (@fujima_an) February 13, 2017
義政がお茶の水を汲み上げたとされる「お茶の井」は、当時の石組のままで残っており、現在もお茶の会などで飲料水として使われています。
義政の時代から、水質豊かでおいしい水が今でも飲まれていることは驚異的なことですね!
漱蘇亭跡
室町時代の絵師・相阿弥が西芳寺(苔寺)を真似て作ったという庭園ですが、当時は錦鏡池を中心とした銀閣と、漱蘇亭を中心とした枯山水庭園という、2パターンに分けた庭園だったといわれています。
しかし、漱蘇亭は江戸時代に山崩れにより形すら無くなりましたが、昭和初期に発掘が行われ、石組などの跡が残されているのです。
同じ敷地に庭園を分けて作るなんて、さすが義政様!!
善阿弥と相阿弥が作った銀閣寺庭園はどんな特徴があるの?
庭園は芸術作品のように、義政の思い通りの庭園に作り上げられていったのでしょうか?
銀閣寺の庭園の特徴といえば、「回遊式庭園」ではないでしょうか?
池を中心に建物を建てたり、名石を配置したり、築山に枯山水の様式を取り入れた形式が特徴のひとつに挙げられるのではないかと思います。
銀閣寺の庭園を作った善阿弥と相阿弥もそれぞれの感性と美的センスを発揮し、何より義政の好みに庭園を作り上げたことが、回遊式庭園としての特徴につながると思うのです。
銀閣寺庭園の白砂は?キレイな砂!どこの砂なの?
『京都の不思議』(5)
— K's Dee(ケイズ・ディー)🎸歌うロボット工学者・大学教授でシンガーソングライター (@Ks_Dee_info) April 21, 2021
『銀閣寺』
庭園に謎の造形物。向月台と銀沙灘という砂盛り。向月台は円錐形に砂を盛り上げ頂上を平坦にした砂の造形。銀沙灘は白砂を壇のように盛り上げて波の模様をつけたもの。これらは義政が作られたものではなく江戸時代のもの。向月台はこの上で月待山の上に昇る月。 pic.twitter.com/VqqhaAaPwF
銀閣寺の庭園に使われている砂は、白くて光に反射しやすい特性を持っていて、「白川砂」という京都特産のものです。
白川砂は、硬度が柔らかで粉末状になりやすい繊細な砂です。
そのため。風雨に弱く、定期的に補修や補充が必要になります。
銀閣寺の向月台や銀沙灘は、定期的にメンテナンスが行われているのです。
色合いもキレイなので、目を引くものがありますね。
また、それらも銀閣寺の庭園の魅力なのかもしれません。
銀閣寺庭園に込められた「侘び寂び」の美とは?

銀閣寺の庭園は、華やかさよりも「静けさ」や「質素さ」といった、日本独自の美意識を大切にして作られています。
これは「侘び寂び(わびさび)」と呼ばれる美の概念に深く関わっています。
「侘び」は、簡素で不完全な中に心の豊かさを見出す感性、「寂び」は、時間の経過による変化や老いに美しさを感じる心を表します。
銀閣寺の庭園では、苔むした石や年季の入った建物、落ち葉や季節の移ろいまでもが、この「侘び寂び」の象徴といえるでしょう。
華美を追わず、むしろ静かな空気の中にこそ美を感じさせる銀閣寺の庭園は、現代人にとっても心を整える場所として特別な魅力を持っています。
SNS映えとは対照的な“静けさに心惹かれる風景”こそが、銀閣寺の庭園の真髄なのです。
銀閣寺の庭園の見どころ【まとめ】
銀閣寺の庭園は、簡素な中にも静かにたたずむ銀閣や、それにマッチした自然豊かな木々や草花、苔の群生などをゆっくりと鑑賞することこそが、見どころなのではないでしょうか?
ご紹介した見どころや特徴は、どれも歴史が深く、当時を偲びながら拝観できると思います。
季節によって目に映る銀閣寺の庭園の見どころも変わると思いますが、ただひとつ。
「侘び寂び」の精神を感じることができる銀閣寺は、どの季節でも感動と癒しをあたえてくれることでしょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。