金閣寺と銀閣寺の違いとは?どっちが先にできた?将軍の思いと美の対比を解説

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金閣寺と銀閣寺は、京都を代表する美しい寺院ですが、並べてみるとまるで対照的な存在です。

金色に輝く金閣寺と、質素で静寂な趣を持つ銀閣寺――。

それぞれが異なる将軍の思いや時代背景から生まれた建物なのです。

この記事では、「どっちが先に建てられたのか?」という疑問をはじめ、建築様式・目的・アクセス・距離なども含めて、両者の違いを徹底的に解説していきます。

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目次

金閣寺と銀閣寺の違いは?タイプの違う二人の傑作だった!

金閣寺と銀閣寺の違いは、見た目はもちろん、建てた人物や年代もまったく違うことは誰もが知っていることだと思います。

金閣寺と銀閣寺の違いは、ズバリ!建てた人物の「タイプ」がまったく違うこと!

つまり、同じ足利家が建てたお寺ですが、二人の性格や目的が大きく違うのです。

金閣寺|義満の権力と豪華さを象徴

金閣寺は、1398年に第3代将軍・足利義満によって建てられました。

この時代は、幕府の力が強まり、義満は将軍としての地位をさらに高め、武家政権の権威を誇示しようとしていた時期です。

義満は政治手腕にも優れ、野望に満ちた人物として知られており、金閣寺にはその「力と栄華への憧れ」が色濃く反映されています。

建築様式も、上層に行くほど格式が高くなる構造で、公家・武家・禅宗それぞれの階層文化を取り入れた贅沢な造りとなっています。

建物の外観にはふんだんに金箔が施され、まばゆいばかりの輝きで「極楽浄土」を表現しようとしたとも言われています。まさに、義満の権力と美意識が結晶した建築です。


銀閣寺|義政の美意識と「わび・さび」の世界

銀閣寺は、1489年に第8代将軍・足利義政が建てた山荘(東山山荘)に端を発します。

義政は将軍としての政治力には乏しい面がありましたが、その一方で美術・文化に深い関心を持ち、芸術保護に尽力した人物でした。

銀閣寺には、義政の内面的な美意識や禅の精神が表れています。

たとえば、彼が建てた「同仁斎」という書院には、四畳半の畳や床の間、障子などが用いられており、簡素で静謐な空間が広がっています。

もともとは銀箔を施す構想もあったようですが、財政難や協力する大名の不在により、銀泊は施されませんでした。

それでも、その質素で落ち着いた美しさは「わび・さび」の美学として高く評価され、のちの日本文化にも大きな影響を与えました。


金閣寺と銀閣寺は、どっちが先にできた?

結論から言えば、金閣寺(鹿苑寺)は銀閣寺(慈照寺)より約100年も早く建てられています。

金閣寺は1398年、室町幕府第3代将軍・足利義満によって建立されました。

義満は政治・外交・文化すべてにおいて権力を発揮し、華やかな北山文化を築いた人物です。

金閣寺はその集大成ともいえる存在で、金箔を贅沢に使用した壮麗な楼閣建築は、当時の権力と美意識を象徴するものでした。

一方、銀閣は1489年、義満の死後およそ100年近く経った頃、室町幕府第8代将軍・足利義政によって建てられました。

義政は義満の孫の世代にあたる将軍で、義満のような政治的手腕には欠けていましたが、芸術や文化への造詣が深く、東山文化を築き上げました。

銀閣寺はその象徴とされ、禅の精神や「わび・さび」を体現した質素な美しさが特徴です。

このように、金閣と銀閣は建てられた時代も目的もまったく異なりますが、それぞれが日本文化に大きな影響を与えた歴史的建築であり、「派手さ」と「静けさ」という対照的な美意識を体験できる貴重な存在となっています。

金閣寺と銀閣寺の建築様式と文化的背景の違い

金閣寺と銀閣寺は、見た目だけでなく、その背後にある「時代の文化」や「思想」もまったく異なります。

この違いを知ることで、それぞれの建物に込められた意味や魅力がより深く理解できます。

まず金閣寺は、室町時代前期の1398年に足利義満によって建てられました。

当時は南北朝の争いを経てようやく安定し、政治的にも権力集中が進んだ時期。義満は武家としての力を誇示し、天皇をも凌ぐ存在になろうとしていました。

このため、金閣寺は「極楽浄土の再現」として、きらびやかな金箔を使い、贅を尽くした建築となったのです。

一方、銀閣寺が建てられたのは、応仁の乱を経た混乱の時代。将軍・足利義政は政治的な実権を失い、文化に傾倒していきました。1489年に建てられた銀閣寺は、禅の精神を取り入れた簡素で静寂な美しさを目指しており、「東山文化」の象徴でもあります。

金閣のような華美さはありませんが、書院造や枯山水庭園など、のちの日本文化に深く影響を与える美意識がここに息づいています。

つまり、金閣寺は「力と豪華さの象徴」、銀閣寺は「精神性と内面の美の象徴」として、それぞれの時代の価値観を表しているのです。

金閣寺と銀閣寺をハシゴするには?

金閣寺と銀閣寺の拝観はどっちが先のほうがいい?

「どっちが先?」という答えは、あなたの旅のプラン次第です‼

それは、観光場所にもよるからです。

例えば、嵐山方面や金閣寺周辺のお寺(北から西方面)をめぐる場合なら、金閣寺から先に参拝されることをおすすめします。

逆に、銀閣寺周辺のお寺や南禅寺や清水寺など東方面をめぐる場合なら、銀閣寺を先にお参りしても良いかもしれませんね

ちなみに金閣寺と銀閣寺は、どっちが先に建てられたのか?など歴史探訪などを目的とされる人は、金閣寺の拝観を先にすると歴史の変化や、建物、庭園などを見比べることができるのでおもしろいかもしれませんね。

金閣寺と銀閣寺へのアクセス方法は?最短アクセスはあるの?

京都は、市バス・路面電車・地下鉄など交通機関もさまざまですが、金閣寺と銀閣寺へのアクセスはバスがおすすめです。

バスがたくさんありますが、よく見ると「○○〇系統」というバスを見かけます。

なかには、乗り換えをしなければいけないバスもあり、時間のロスにも繋がってしまいます。

今回は、乗り換えが不要のバスをご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。

市営バス204号系統

金閣寺出発(徒歩4分)→市営バス停「金閣寺道」乗車(約40分)→市営バス停「銀閣寺道」下車→(徒歩8分)→銀閣寺到着

渋滞の場合は時間が遅れる場合もあるかもしれません。

15分毎発です。

市営バス102号系統

金閣寺出発(徒歩4分)→市営バス停「金閣寺道」乗車(約30分)→市営バス停「銀閣寺道」下車→(徒歩8分)→銀閣寺到着

渋滞の場合は時間が遅れる場合もあるかもしれません。

102号系統のバスは急行ですので、最短アクセスとなりますが、1時間に2本しかありませんので、利用される場合は事前にチェックを!

また、タクシーを利用してもいいかもしれませんね。

料金は複数人で乗車した場合は、人数分で割ることで一人当たりの料金が安くなるので、バスが混雑したときや、時間を有効にしたいという場合におススメです。

金閣寺と銀閣寺の距離は歩くには遠い?

金閣寺から銀閣寺までの距離は、おおよそ7.6㎞です。

距離はそれほど長くはないのですが、バスなどを利用すると渋滞や停留所などもあるので、沢山の時間を要する場合もあります。

徒歩の場合は1時間30分ほどかかりますが、京都の街並みを楽しみながら歩いて行くのも新しい発見があるかもしれませんよ!

金閣寺と銀閣寺の違い【まとめ】

金閣寺と銀閣寺は、建てた将軍の性格や目的の違いがそのまま姿に現れた、まさに歴史が形となったお寺です。

金箔の豪華さと、わびさびの静けさ――それぞれが異なる美を表現しています。

観光ではどちらを先に見るかも重要ですが、両方の違いを理解した上で訪れることで、京都の歴史と文化がより深く味わえるでしょう。

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