金閣寺の屋根に注目すると、鳥のようなものがいますね。
この黄金に輝く正体は?
それは「鳳凰」です。
鳳凰といえば、壱万円札の裏側のあれですよ。
ちなみに、壱万円札は「平等院鳳凰堂」の鳳凰がモデルらしいです。
金閣寺は、足利三代将軍義光が権力を誇示するために作られたと言われています。
さらに鳳凰は、永遠の命と、戦乱の世が平和になるようにと、願いを込めて屋根に取り付けられたとされています。
平安時代から、桐の家具に鳳凰の彫刻が施されたと記録があり、とても縁起の良いものとされてきました。
そもそも金閣寺の鳳凰はいったい何なのか?
鳥?動物?それとも……。
今回は、金閣寺の鳳凰の意味や特徴などを詳しく探ってみたいと思います!
最後までお付き合いくださいね。
Contents
金閣寺の鳳凰の意味ってどういうこと?
※金閣寺の鳳凰に秘められた意味は?
鳳凰は紙幣やはがき、切手、賞状の枠にもデザインされていますよね。
私たちの生活のなかで、鳳凰は身近なものとして、手に取って見たりしています。
しかし、まじまじ見ると「なんじゃこれー」と思うくらい不思議な生き物で、鳥?魚?でもやっぱり鳥……見れば見るほど、おかしな生き物に見えてきます。
ではまず、金閣寺の鳳凰の意味を探ってみましょう〜。
鳳凰は中国の神話にでてくる伝説の鳥のほかに、幸せを呼ぶ吉鳥とされてきました。
日本では天子の出現、つまり義光は我が子を天皇=天子に即位させ、天皇家をのっとる計画を考えていたといわれています。
義光は権力の象徴として、鳳凰を取り入れたということがうかがえますね。
※金閣寺の鳳凰の特徴はおもしろい!
さて、鳳凰の絵やデザインを見ていると、さまざまな生き物が一つになっているような姿にも見えてきます。
実におもしろい。
鳳凰全体はクジャクをあらわしているそうです。
鶏にも見えるのですが、中国ではキジをあらわしているとか…。
マレーシアではセイランという鳥をあらわし、いったい鳳凰は、クジャク、鶏、キジ、セイラン…どれにあてはめてもおかしくないですがはっきりとはしませんね。
頭は鹿、あごは燕、頸は蛇、背は亀、尾は魚とされ、黒、白、赤、青、黄の五色の色を取り巻く架空の生き物とされているのです。
誰が考えたのか?
こんな生き物がいたら絶対に危惧種に指定されて、間違いなく捕獲厳禁‼というケースになると思うのですが、皆さんはどのように思われますか?
※金閣寺の鳳凰はどの方向を向いているの?
金閣寺の建物は南向きに建てられているとされていますが、鳳凰もそれに合わせて南を向いているようです。
しかし、若干西側を向いているとの見解もあります。
平等院鳳凰堂に阿弥陀如来像がありますが、ちょうど南に位置しています。
金閣寺の鳳凰は、阿弥陀如来像に向けて作られたものなのか?
謎は深まるばかりですが、金閣寺のシンボルともいえる鳳凰は、これからも感動と想像の世界に誘ってくれることでしょう。
金閣寺の鳳凰からは、どのような景色が映っているのでしょうか?
※金閣寺の鳳凰は動物に例えると何?種類や大きさは?
先ほどもお伝えしましたが、鳳凰はクジャクとかキジとか様々な鳥としてあらわされているようですが、動物の種類としては何に当てはまるのでしょうか?
わたしは「鳥類だと思います!」といいたいのですが……。
沢山の生き物がひとつになっているので、鳥類といいきるのはとてもいい難いのです!?
鳳凰は醴泉(甘い水)を飲んで、竹の実(60年〜120年に一度だけ実がなる)を食べ、梧桐という木に宿るとされています。
つまり、草食動物で木に住んでいることや、くちばしや翼もありますよね。
やはり鳥ではないかと考えてしまいます。
そして、金閣寺の鳳凰の大きさは、高さ170cm、横幅140cm、奥行き140cmです。
この高さは、成人男性の身長くらいかな?
ちなみに、鳳凰の大きさは、中国では背丈が12尺〜25尺(約364cm〜約758cm)で、日本では背丈が4尺〜5尺(約122cm〜約152cm)と言われています。
金閣寺の鳳凰の意味は?【まとめ】
金閣寺の鳳凰は、足利三代将軍義光が天皇家をのっ取り、頂点を極めようとした義光の権力の象徴や、戦乱のない平和な世の中を願う意味も込められていました。
特徴は,クジャクやキジなどの鳥をあらわし、身体は部位により、鹿・燕・蛇・亀・魚などからなり、五色の色をまとう架空の生き物とされています。
金閣寺の鳳凰は南を向いていますが、少し西を向いているとか。
鳳凰は何を見つめているのでしょうか?
金閣寺の鳳凰を動物の種類に分けるのは難しいですが、中国の神話に由来する伝説の鳥ともされ、不死鳥としても崇められてきたので、やはり鳥?ではないかと思うのですが、皆さんは何だと思いますか?
金閣寺の鳳凰の大きさは、高さは170cmで成人男性の身長くらいなので想像しやすいと思います。
しかし、鳥類でしたら大きいですよね。
金閣寺の鳳凰は、伝説の鳥ということでまだまだ未知の部分もありますが、義光が金閣寺に鳳凰を取り入れたことは、かなりのインテリ派だったのではないでしょうか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。