浅草寺は時期にかかわらず、毎晩ライトアップが行われます。時間は日没から23時までです。世界で活躍する照明デザイナーの石井幹子(いしい もとこ)氏が監修しており、照明によって建物の色合いや建築のディティールが美しく映えるよう設計されています。
石井氏は東京藝術大学を卒業し、姫路城、パリのエッフェル塔といった全国や海外の観光名所でライトアップを数多く手がけ、都内の観光地やランドマークにも多数作品があります。今回は浅草寺と周辺の「石井氏作品」やその他周辺ライトアップスポット情報をあわせてお届けいたします。
Contents
浅草周辺の「石井氏作品」にまつわる場所と見どころ
*浅草寺境内
(1)雷門
有名な巨大赤ちょうちんのある門です。表の風神・雷神像は有名ですが、裏側の観音像や提灯の底の彫刻も見どころです。
(2)宝蔵門
本堂の入り口の門です。表からみると阿吽像、裏からは「魔よけの大わらじ」が見えます。
(3)五重塔
古くから浅草のランドマークとして知られる五重塔です。実は最上階にスリランカの寺院から奉納された仏舎利(ぶっしゃり)と呼ばれる「お釈迦様の遺骨」が安置されています。
(4)本堂
扉は17時で閉門となりますが、お賽銭箱とおみくじは門の外にあるため実質24時間いつでも参拝が可能です。
(5)二天門
本堂の左側奥の門です。門前の松と併せて鑑賞すると味のある雰囲気になります。
(6)仲見世通り
各店舗看板に釣り下がるように等間隔でライトが並べられ、店舗のシャッターには商店街全体で「浅草絵巻」が描かれています。こちらは画家の故平山郁夫氏監修の作品です。
浅草寺周辺の「石井氏作品」
石井氏は隅田川の橋梁ライトアップも手掛けており、一番北側の墨田区と荒川区境にある「白髭橋(しらひげばし)」から河口付近の「築地大橋」、果てはお台場の「レインボーブリッジ」のライトアップも彼女の作品です。お台場方面の水上バスに乗船すると大半を楽しむことができます。
また、浅草寺から徒歩圏内ですと、雷門からすぐの、赤が特徴的な「吾妻橋(あづまばし)」、すぐ南側の青が映える「駒形橋(こまがたばし)」さらに南に少し歩いたあたりの「厩橋(うまやばし)」があり、すべての橋で異なる色にライトアップされています。
浅草寺ライトアップがよく見えるスポット
*浅草文化観光センター
雷門正面を背に右側のはす向かいにある、8階建ての建物です。
最上階は無料開放されている展望台となっており、浅草寺境内をはじめとする浅草の街を一望できます。(展望台は22時まで営業)
*浅草横丁(東京楽天地浅草ビル4F)「ホルモンペペ」
食事を楽しみながら五重塔とスカイツリーを一望できる、穴場のスポットです。
独特な名称のメニューとともに夜景を楽しめます(店舗営業時間は23時まで)
その他の浅草寺周辺でライトアップが見どころである施設
*東京スカイツリー
浅草寺の五重塔付近から本堂を正面右側に見えます。高さは634mで、通常時の日没後は伝統色である「江戸むらさき」色に光りますが、イベントや時期によってはテーマにより色とりどりのカラーで照らされます。(点灯時間は日没から24時まで)
*フラムドール
金色の特徴あるオブジェで、フランスの著名なデザイナーにより設計された建築作品です。
金の○○○など様々にいわれますが、実際の意図は金色の炎であり、建物全体で聖火台にて燃えさかる炎を表現しています。大手飲料メーカの本社ビルとして使用されている建物です。
*東京ミズマチ
浅草寺エリアと東京スカイツリー周辺を結ぶ北十間川および東武鉄道の高架沿いにあり、2020年6月に完成した施設で、東京スカイツリー周辺の「東京ソラマチ」にちなんで名づけられました。
約450mにおよぶリバーサイドタウンになっており、カフェやショップが並んでいます。夜は川沿いが明るく照らされ、水面に映る「逆さスカイツリー」は圧巻です。
*浅草ハレテラス
東武浅草駅ビル屋上の浅草ハレテラスは、夏はビアガーデン、その他の時期は展望台として無料で開放されており、浅草の夜景を一望できます。(開放時間は20時まで)
浅草寺のライトアップ時間は?【まとめ】
一般にお寺は日没とともに閉門し、その後は真っ暗という印象もありますが、浅草寺は著名な照明デザイナーによるライトアップが行われ、建物のデザインや彫刻を昼間とは違った味わいで楽しめます。
美しく映えるように照らし出されることでより存在感を際立たせており、周辺の新設スポットとも調和し、古き良き江戸文化と最先端の東京が織り交ざった夜景が見どころです。