京都は清水寺や金閣寺などの寺社仏閣が余りに有名すぎて、日本海側の京都府北部は少しスポットが弱めなのでは?
そんなことはありません。
京都府北部にも観光名所が沢山あるのですよ!
素晴らしい景観といえば、何といっても日本海に面した伊根の舟屋です。
少しだけ昔ですが、伊根町の伊根の舟屋は、映画「釣りバカ日誌」の舞台にもなり、またNHKの連続テレビ小説「ええにょぼ」の舞台にもなったかなりメジャーな観光地なのです。
この段階で、年齢がなんとなく想像されますが、そんなことはさておき!
今回は、伊根の舟屋についてなぜ舟屋が存在するのか?
なぜ家の中に船があるのか?
その歴史的背景をサクッと解説したいと思います。
[blog_parts id=”37952″]伊根に舟屋が沢山あるのはなぜ?
一度はテレビやネット、雑誌などで海に浮かぶ家々を目にされたことがあるのではないでしょうか?
海に家が浮かんでいるなんて、本当に珍しい光景だと思います。
伊根の舟屋とは?
そもそも伊根の舟屋って何?ということで、簡単に説明しますね。
「舟屋」とは、船置き場のことで、昔は木造の船であったことや、雨風から船を守るために船を引き上げ、乾かす必要がありました。
更に詳しく説明すると、舟屋の1階は海で船が置けるようになっています。
分かりやすくいうと、マイカーをお持ちの方なら家の前に車を停めるスペースがありますよね。
しかし、車は陸ですが、船は海に浮かんでいます。
つまり、伊根の舟屋は海の車庫みたいなものなのです。
一階の部分に船を置いて、二階は漁具置き場として作られた独特な建物になっています。
まだ実際に伊根の舟屋を見たことがない人は、海に浮かぶガレージをイメージすると分かりやすいかもしれません。
現代は、漁具置き場とされていた2階も、老後の離れとして住まいしたり、子どもを持つ若い家族が2階に住まいしたり、居住空間として利用されているとか。
実生活は舟屋のお向かいにある「母屋」と呼ばれる家屋があり、舟屋と母屋の2棟で生活されているそうです。
伊根の舟屋が多く存在するのはなぜ?
ではなぜ伊根の舟屋が多く存在すのか?
伊根の舟屋は京都府北部の伊根湾に浮かび、舟屋は海にせり出すように230件ほどが立ち並んでいます。
海の上に家が建っているなんて、嵐とか来たとき大丈夫なのかと思いませんか?
しかし伊根湾は、とても穏やかで、潮の満ち引きが少なく、南向きに入り江があり日本海にお尻を向けているため、日本海からの大きな影響は少ないことがうかがえます。
そして「青島」という地元の人たちからは聖なる島が、自然の防波堤の役割を果たしているので、地理的条件としてはとても恵まれたところなのです。
そして、何より伊根の舟屋近辺と母屋を挟む道は、とても狭いのが特徴です。
伊根の舟屋は目の前には海が広がりますが、すぐ後ろは山々に囲まれた島であるため、昔から陸の移動より船での移動がとても重要となりました。
なぜ伊根には舟屋が多いの?
ではなぜ伊根には舟屋が多いの?と疑問に思ったかもしれませんが、陸での移動よりも圧倒的に船を移動手段として使っていたとうことです。
その他にも、一家に一隻は船があるという歴史的背景があったのです。
また、皆さんは仕事に出かけるときに、どれくらいの時間を要しますか?
電車や徒歩、自動車などを利用されている人も多いと思います。
伊根の舟屋の漁師さんたちは、漁の準備や、自宅からすぐに船を出せることなど、漁場を営むためには機能的かつ効率的なものとされてきたのです。
伊根の舟屋の集落の裏手はすぐ山があり、その山林を守るために地元の人たちが保全活動をされています。
山から豊富な栄養分を含んだ水が河川から伊根湾へと流れ、豊かな漁場がはぐくまれているそうです。
伊根の舟屋は、自然の恵みが豊富であり漁場にとって素晴らしいことがうかがえます。
[blog_parts id=”37952″]伊根の舟屋にはなぜ船があるの?【まとめ】
伊根の舟屋にはなぜ船があるのか?
昔から一家に一隻は船があり、船移動が多く、また漁場を営むうえで船の置き場とされ、船は生活の手段として必要なものだったからです。
伊根の舟屋は、1階は船置き場で2階は漁具置き場として利用され、海にせり出したように舟屋が230件ほど立ち並んでいます。
母屋と呼ばれる家屋が居住スペースとなっているようですが、最近は離れとして住まいされることもあるそうです。
伊根湾と山林の豊かなコラボレーションが、伊根の舟屋の歴史的背景をつくりだし、魅力あふれる観光の街として人気があるのではないでしょうか?
穏やかな海、豊な自然美溢れる伊根町の舟屋にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?