延暦寺の観光所要時間はどれくらいかかる?比叡山の回り方とモデルコース・拝観料も解説!

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滋賀と京都の県境にそびえる比叡山。

その山全体を境内とする延暦寺は、天台宗の総本山として1200年以上の歴史を持ち、世界遺産にも登録されています。

この記事では、そんな延暦寺の観光にかかる所要時間をはじめ、三塔(東塔・西塔・横川)をめぐるおすすめモデルコースや拝観料の情報まで、わかりやすく解説します。

事前に知っておけば、時間を無駄にせず快適に楽しめますよ!

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目次

比叡山延暦寺観光の所要時間|全て回るなら1日かかる

比叡山全体が境内となり甲子園球場500個分の広さ

延暦寺は滋賀と京都をまたがる比叡山全体を境内としています。

標高は848m、山頂からは滋賀県、京都の市街や琵琶湖、また琵琶湖西岸にある比良山地などを眺めることができます。

さらに気象条件が良ければ、遠く離れた岐阜県と長野県の県境にある御嶽山まで見ることができ、高い山となっています。

甲子園球場に例えると球場500個分とされており、比叡山が広大であることが分かります。

延暦寺は3つのエリアに別れ150以上のお堂がある

広大な比叡山延暦寺は大きく「東堂」「西塔」「横川」3つのエリアに分けられており、この3つのエリアは合わせて「三塔」とも呼ばれています。

3つのエリアには合計150以上のお堂があり、また境内は非常に広く坂道や階段が続くこともあります。

車を利用して観光するのか、それともシャトルバスや徒歩のみで観光するのか。

また混雑状況よって観光所要時間は変わりますが、すべて回りきるには1日は必要と考えたほうがいいでしょう。

エリアごとの観光所要時間と主なお堂を少しご紹介していきます。

延暦寺東塔エリアの観光所要時間は1~3時間

東塔(とうどう)エリアは延暦寺の中心となる場所で、比叡山観光のスタート地点に最適です。

国宝や重要文化財が集中しており、特に初めて訪れる方は見逃せない見どころが多くあります。

見どころが非常に多いため、じっくり時間をかけて回るなら約3時間、主要な場所をざっと見るだけなら約1時間を目安にするとよいでしょう。

根本中堂(国宝)

延暦寺の総本堂であり、伝教大師・最澄が開いた聖地。

現在の建物は徳川家光の再建によるものです。

堂内では「不滅の法灯」と呼ばれる灯明が1200年以上にわたって燃え続けており、訪れる人々に深い感動を与えます。現在は修復中ですが、特設の仮堂から見学可能です(2025年現在)。

大講堂(重要文化財)

僧侶の研鑽の場として使われてきた歴史ある建物。

堂内には釈迦如来や最澄をはじめとした高僧の像が並び、静かで落ち着いた雰囲気の中で拝観することができます。

文殊楼

東塔エリアの入り口に建つ楼門で、文殊菩薩を祀っています。

急な階段を登れば、楼上からの眺めも楽しめます。

法華総持院東塔(三重塔)

最澄が国家安泰と民衆の幸福を祈願して建立したとされる朱塗りの三重塔。

現在の建物は昭和期の再建ですが、彩り鮮やかで撮影スポットとしても人気です。

※屋根は三層ある「三重塔」ですが、最上層が小さく目立ちにくいため、角度によっては二階建てのように見えることもあります。

延暦寺西塔エリアの観光所要時間は約1時間

西塔(さいとう)エリアは、東塔エリアから北へ約1キロの位置にあり、徒歩でおよそ20分。

山中の静かな空気に包まれたこのエリアは、東塔に比べて観光客が少なく、より落ち着いた雰囲気で参拝できます。

主なお堂は少ないものの、いずれも由緒ある建造物ばかりで、1時間ほどあればゆっくり回ることができます。

転法輪堂(西塔の本堂)

西塔エリアの中心となる本堂で、正式には「釈迦堂」とも呼ばれます。延暦寺に現存するお堂の中では最も古く、焼き討ちの後に再建された東塔の建物とは違い、江戸時代以前の姿を今に伝える貴重な建築です。

内部には釈迦如来像が安置されており、堂内に立ち入ると静謐な空気に包まれます。

常行堂・法華堂(重要文化財)

この2つのお堂は渡り廊下でつながっており、比叡山ならではの特徴的な伽藍配置が見られます。

常行堂では「常に仏を念ずる修行」、法華堂では「法華経を読み誦する修行」が行われており、この2つの修行法を統合的に学ぶ場となっていました。

現在もその伝統を象徴する建築として保存され、信仰の実践と建築美が一体となった空間を体感できます。

瑠璃堂(るりどう)

織田信長による延暦寺焼き討ちの際に、焼失を免れたとされる唯一のお堂と伝えられています。

青く光沢のある屋根瓦が特徴的で、瑠璃色からこの名が付けられました。

現地ではその逸話を紹介する案内板もあり、歴史ファンには見逃せないスポットです。

暦寺横川エリアの観光所要時間も約1時間

横川エリアは、西塔エリアからさらに北へ約4キロの場所にあります。

徒歩での移動は困難なため、多くの方は比叡山内シャトルバスを利用して訪れます(西塔→横川:約10分)。

自然に包まれた静かな山間にあり、比叡山の中でも最も霊的な雰囲気を感じられるエリアとも言われています。

主要建造物は少なめですが、どれも歴史と信仰の厚みを感じる場所ばかりで、観光所要時間は1時間ほどが目安です。

横川中堂(よかわちゅうどう)

横川エリアの本堂にあたるお堂で、比叡山内でも唯一の「舞台造り(懸造り)」を採用しているのが特徴です。

谷に張り出すように建てられたその姿は、京都の清水寺を思わせる構造で、木々の間から見えるシルエットは特に秋の紅葉とよく調和します。

本堂は長らく改修工事が行われていましたが、2020年に新たな姿となって再建され、今ではモダンな建築美と伝統が融合した堂宇として注目されています。

堂内には本尊・聖観音菩薩像が祀られており、心静かに手を合わせる人の姿が絶えません。

恵心堂(えしんどう)

平安時代の高僧・恵心僧都 源信(えしんそうず げんしん)ゆかりの修行の場です。

源信は『往生要集』を著し、浄土思想を広めた人物として知られます。

この小堂は彼が実際にこもり修行した場所と伝えられており、横川エリアの精神的中心とも言える存在です。

現在も静かな杉林に囲まれ、ひっそりとたたずんでおり、当時の修行の厳しさと静謐な空気を感じることができます。

四季講堂(しきこうどう)

「おみくじ発祥の地」として知られているのがこの四季講堂です。

延暦寺の高僧・良源(元三大師)が仏の教えを基に、人々の運勢を説いたのが始まりとされており、現在の「おみくじ」の起源とされています。

堂内では護摩祈祷なども行われており、参拝者は穏やかな雰囲気の中で願いを込めて手を合わせています。


車・公共交通機関での回り方と駐車場・アクセスまとめ

延暦寺を効率よく観光するには、移動手段の選び方がとても重要です。

三塔(東塔・西塔・横川)はそれぞれ距離があるため、移動方法によって所要時間も大きく変わってきます。

ここでは、車や公共交通機関でのアクセス方法や、駐車場の有無について解説します。

車でアクセスする場合

マイカーやレンタカーを利用する場合は、比叡山ドライブウェイ(有料)を通って延暦寺にアクセスするのが一般的です。

比叡山ドライブウェイは大津側と京都側の両方から入ることができ、景色も美しく快適なドライブコースです。

各エリアには駐車場が整備されており、車での移動なら効率よく三塔を巡ることができます。

  • 東塔駐車場:約70台(有料)
  • 西塔駐車場:約20台(無料)
  • 横川駐車場:約30台(無料)

ただし紅葉シーズンや休日は混雑するため、早めの行動がおすすめです。

公共交通機関を利用する場合

公共交通機関だけで全エリアを回る場合は、やや時間がかかる点に注意が必要です。

京都駅または大津駅からのルート例:

  • JR比叡山坂本駅または京阪坂本比叡山口駅下車
  • ケーブル坂本駅から比叡山ケーブルに乗車
  • ケーブル延暦寺駅下車後、東塔エリアへ徒歩でアクセス

さらに西塔・横川へは、比叡山内シャトルバス(春~秋季運行)を利用するのが便利です。

  • 東塔⇔西塔:約10分(1日数本)
  • 西塔⇔横川:約15分(本数少なめ)

全て公共交通のみで巡る場合、移動の待ち時間を含めるとかなり時間がかかるため、三塔すべてを1日で回るなら朝早くから行動するのがベストです。

延暦寺観光モデルコースをご紹介

延暦寺全体を回る観光モデルコースとして、まずは東塔エリアで本堂である根本中堂や大講堂を観光し、そして東塔エリアから北に1キロの場所にある西塔エリア、そして最後に横川エリアをおススメします。

  • 東塔エリア
  • 西塔エリア
  • 横川エリア

延暦寺は山を境内しているため、坂道や階段が多くあります。

私は1度、延暦寺を観光したことがありますが、坂道が非常に多く、かなり体力を使いました。

荷物は少なめに、長距離を歩くことが予想されますので、履きなれたスニーカーで観光することをおススメします。

また、市街が近いとは言え、標高のある山であるため市街との気温差もありました。

冬場はいつも以上に温かい服装がいいでしょう。

また各エリアには休憩所もあるので、疲れたら一休みすることができます。

各エリアには駐車場があるので車を利用すること、またシャトルバスを利用することで効率よく観光できます。

延暦寺の拝観料

延暦寺の拝観料は3つのエリアの共通券として(東塔エリア、西塔エリア、横川エリア)大人1,000円、中学生600円、小学生300円となっています。

延暦寺の歴史ある文化財や書簡などが保管されている国宝殿は大人500円、中学生300円、小学生100円となっています。

3つのエリア(東塔エリア、西塔エリア、横川エリア)と国宝殿をセットにした券もあり、大人1,500円、中学生900円、小学生に限ってはセット料金無しとなっています。

延暦寺観光にかかる所要時間は?【まとめ】

比叡山延暦寺を観光するのにかかる所要時間と観光モデルコース、拝観料についてご紹介しました。

長い歴史のある延暦寺には見どころがたくさんあり、とても広いので全部回るには1日かかります。

秋には紅葉を楽しむことができるので、天候も安定する秋が観光するのにおススメの季節となっています。

時間に余裕をもって楽しく観光してくださいね。

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