東大寺の大仏の手の意味とは?ポーズの由来や大きさ・形まで徹底解説!

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奈良・東大寺の大仏は、その大きさや存在感だけでなく「手の形」にも深い意味が込められていることをご存知ですか?

右手と左手のポーズはそれぞれ仏教の教えを象徴し、見る人に安心と希望を与えてくれます。

この記事では、東大寺の大仏の手の意味やポーズの由来、さらには手の大きさや形の特徴についても詳しく解説します。

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目次

東大寺の大仏の手の意味とは?

東大寺の大仏の左右の右手のポーズをよく見ると、右手を胸のあたりまで上げて、手のひらを外側に向けて「ちょっと待ってね」というような、ポーズですね。

反対に右手は下げています。

このようなポーズは、分かりやすくいうとジェスチャーのようなものらしく、きちんと意味があり仏教の教えに基づいたことが込められているようです。

これらのポーズは、印相(いんそう)といい、古代インドの民族宗教、バラモン教が起源とされ、手のポーズはバラモン教の舞踊から伝わったとのこと。

確かに、インドの踊りや映画などを見ると、手を合わせて踊ったり、不思議な手のポーズをしたりする場面を見たことがありませんか?

左右の手のポーズの意味をそれぞれ解説していきましょう。

東大寺の大仏の右手の意味は?

右手は「施無畏印(せむいいん)」ともよばれ、「何も恐れたり、怖がったりしなくてもいいですよ」という意味が込められているそうです。

「恐れ」=「畏れ」は同じ意味で、「施無畏印」の「畏」は神仏を捉えた意味をさします。

人も同じように、誰かに「大丈夫だよ!」と励ましてもらえたら、安心しますよね。

こんなに貫禄のある大きな手で、同じように励ましてもらえたら、本当に見守られているように思います。

さすが、大仏様!

東大寺の大仏の左手の意味は?

左手は「与願印(よがんいん)」とよばれ「皆さんの願いを叶えて差し上げますよ」という意味があるそうです。

大丈夫だよと励ましてくれるうえに、願いも叶えてくださるなんて、なんとありがたいことでしょう。

大きなと左右の手のポーズは、このような意味が込められていたのですね。

ありがたや、ありがたや。

大仏の手のポーズは、仏教の教えなどを分かりやすく伝えるためのものだったのです。

では、それぞれどんな手のポーズがり、そのような意味があるのかご紹介します。


他の有名な仏像の手とどう違う?

東大寺の大仏が示している「施無畏印」と「与願印」は、いずれも人々に安心と救いを与える、いわば“対話型”のポーズです。

一方で、例えば鎌倉の大仏(阿弥陀如来像)は「禅定印」という瞑想のポーズをとっており、より内面的な悟りや平穏を象徴しています。

また、薬師如来像に見られる「施薬印」は、薬を与えて病を癒すことを示す手の形であり、阿弥陀如来が来迎する際に用いる「来迎印」は、極楽浄土に導くポーズです。

このように、仏像の手にはそれぞれの役割や意味が込められており、東大寺の大仏の手は特に「今ここにいるあなた」へ語りかけるような優しさと願いに満ちた形だといえるでしょう。

禅定印(ぜんじょういん)

座禅などをイメージしてください。

腹部の当たりで、両手の指を重ね親指の先を付けたポーズで、右手の上に左手を重ねたポーズです。

禅定印は、瞑想をしている状態を表し、多くの仏像で見られます。

鎌倉の大仏なども禅定印のポーズです。

説法印(せっぽういん)

指をOKのポーズにしたイメージです。

親指と他の指を合わせて輪を作るようなポーズで、煩悩を祓い心身を清めるという意味が込められ「転法輪印(てんぽうりんいん)」と呼ばれます。

説法印は字のごとく、説法するときのポーズです。

何を説法されているのか?

それは、お参りされた人だけが、教えを乞うことができる神秘の世界を感じます。

東大寺の大仏の手の大きさは?

東大寺の大仏の手の大きさは約2.5mで、手の横幅は3.3mあります。

あるブログで、小学生が東大寺大仏殿を修学旅行で訪れたあと、実際に大仏の手の大きさを新聞紙で作ったそうですが、子どもが58人乗れたそうです。

まさに、万人を見守り願いを叶えてくださる大仏様は、存在感が違いますね。

東大寺の大仏の手は皆の幸せが込められている!

大仏の指と指の間をよく見ると、水かきのような膜がありますが、「誰一人こぼれ落ちることがないように救う」という意味があるそうで、これも仏教の習わしではないでしょうか?

この水かきは「曼網相(まんもうそう)」といい、慈悲にあふれた何ともありがたい姿を現しています。

東大寺の大仏の手の意味【まとめ】

東大寺の大仏の手は、右手の「施無畏印」が恐れを取り除き、左手の「与願印」が願いを叶えるという仏教の慈悲の心を象徴しています。

また、指の間にある「水かき=曼網相」や、手の大きさそのものにも、「万人を救いたい」という願いが込められています。

1300年の時を経てもなお、人々の心に寄り添う東大寺の大仏。その大きな手は、今も変わらず私たちに安心と希望を与え続けています。

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