首里城は世界遺産登録が取り消しになった?登録理由など詳しく解説します!
沖縄県を代表する観光スポットの一つの首里城。
2019年に起こった火災により焼失してしまった出来事は記憶にも新しいのではないでしょうか?
暗闇の中で火の粉を撒き散らして燃えていく姿は国内外の多くの人々に悲しみや喪失感を与えたことと思います。
この火災にによって首里城の世界遺産登録が取り消しになったりはしなかったのでしょうか?
詳しく見ていきましょう!
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首里城の世界遺産登録は取り消しになった?
首里城の世界遺産登録は取り消しにはなりませんでした。
理由としては、世界遺産として登録されているのは城内の石垣や石段などの遺構であって首里城正殿ではないからです。
今回の火災で遺構部分は被害にあっていないため登録取り消しにはならないとされています。
なぜ首里城正殿は世界遺産じゃないの?
首里城と言えば思い浮かべる鮮やかな色使いの正殿は、第二次世界大戦などで過去何度かにわたり焼失しては復元を繰り返しているからです。
今回焼失した正殿は戦後に復元が始まり1992年に完成したもので世界遺産登録の対象外になっています。
そもそも世界遺産って?
世界遺産とは1972年にユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて世界遺産リストに登録されたものを指します。
日本と中国の建築文化を融合した独自の建築様式を用いており、石組み技術においても高い評価をされ、首里城は2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつとして世界遺産登録されました。
「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として同時に登録されたのは
*玉陵(たまうどぅん・那覇市)
*園比屋武御嶽石門(そのひやんうたきいしもん・那覇市)
*斎場御嶽(せーふぁーうたき・南城市)
*座喜味城跡(ざきみじょうあと・読谷村)
*勝連城跡(かつれんじょうあと・うるま市)
*中城城跡(なかぐすくじょうあと・北中城村)
*今帰仁城(なきじんじょう・今帰仁村)
の8つで、首里城を合わせると合計で9つになります。
9つ全てを通して三山時代や琉球王国の歴史を物語っていることから関連遺産群として登録されることになりました。
2021年7月には沖縄県本島北部の「やんばるエリア」が世界自然遺産に登録されました。
これにより日本には自然遺産と文化遺産を合わせると合計25件もの世界遺産が登録されたことになります!
首里城周辺の世界遺産や関連施設を巡るおすすめプラン
首里城をぐるっと観光した後は周辺の世界遺産や関連施設にも足を伸ばしてみませんか?
弁財天堂
航海安全の女神である弁財天が祀られています。
ハスの彫刻がされている天女橋は国の有形文化財に登録されています。(守礼門から徒歩3分)
玉陵(たまうどぅん)
1501年、当時の琉球王国の国王が父の遺骨を改葬するために建てられました。
首里城と同時に世界遺産登録されたもののひとつで、2018年には国宝に指定されました。(守礼門から徒歩3分)
首里金城石畳道
首里城から那覇や南部方面へ向かう道です。
沖縄戦などで大部分が破損してしまいましたが奇跡的に約300mほどが現存しています。
当時の面影を感じるゴツゴツとした石畳道は連続ドラマ小説「ちゅらさん」のロケ地としても有名です。
坂の途中にある石畳茶屋真珠で一休みもおすすめ。(守礼門から徒歩10分)
首里城の世界遺産登録は取り消しになった?【まとめ】
沖縄県を代表する世界遺産のひとつの首里城の登録が取り消しにならなくて本当によかったです。
火災によって正殿は燃えていまいましたが、世界遺産登録されている遺構は残っているのでぜひ見学したいですね。
首里城の正殿は2026年に復元完了予定で、現在は「見せる復興」をテーマに復興計画が進んでいます。
実際に2021年には復興作業が見学できる展望デッキも作られました。
首里城復興の手助けとして直接的な募金以外にも、売上の一部が募金されるお土産の品などが販売されています。
私たちにもできることがあれば積極的に取り組めるといいですね。
1日でも早く青い空の下に建つ鮮やかな朱色の正殿が見られるのを楽しみにしています!