薬師寺の有名なものは、遠くからでもよく分かる2塔の三重塔や、薬師三尊像などが思いつきますが、薬師寺は建物が色鮮やかでとても美しいことでも有名です。
特に三十塔の東塔は創建当時のままの姿で、西塔にくらべて明らかに古い建物のように感じますが、創建当時は西塔のように鮮明な朱色に塗られた立派な塔だったのではないかと想像しながら見ることができます。
薬師寺の有名なものは、三十塔だけではありませんがほかにも、金堂、東院堂、大講堂など国宝に指定された建造物も薬師寺の有名なものになります。
今回は、薬師寺の有名なものや見どころ、そして薬師寺の参拝にかかる所要時間なども解説していきます。
Contents
薬師寺の有名なもの!見どころと合わせてご紹介
三重塔(西塔)
薬師寺の三重塔は、日本で4番目の高さを誇り姿かたちも申し分ない美しい塔なのではないでしょうか?
薬師寺の三重塔は1981年(昭和56年)に再建されたばかりの、まだ新しい建物となりますが、高さ33.9m、お隣の東塔よりも30cmほど高いことが特徴です。
これは木材が縮むことがないように少し高めに設計され、200年後には東塔と同じ高さになることを想定して建てられたそうです。
次は薬師寺の三重塔の見どころといえば、やはり何といっても色鮮やかにそびえたつ姿が目を引きます。
昭和56年に再建されましたが、創建当初を思わせる姿なのではないでしょうか?
しかし時をかけるご都に、西塔も東塔のように古くなり高さも同じになっていくのでしょうね。
しかし、いつまでも絢爛豪華な建物であってほしいものです。
西塔の見どころとして、内部も必見です。
西塔の内部は、朱色に塗られた心柱を中心に四天柱があり、金色に輝く釈迦如来坐像が安置されています。
西院の四隅の軒先や垂木も見どころで、軒先には風鐸(ふうたく)という鈴形の飾りが取り付けられており、垂木の木口(こぐち)には金色の模様の入った飾り金具が取り付けられ、創建当初もこのように絢爛豪華に建っていたのだろうな…と感じながら拝観してみてください。
三重塔(東塔)
お隣の絢爛豪華な三重塔とは対照的にそびえたつ、もう1つの塔が東塔です。
見るからに古い建物で「あれ?なんで?」と思うかも知れません。
しかしこの東塔の三重塔こそたくし字の有名なものなのです!
それは、東塔は創建当時からの唯一の建物で、「凍れる音楽」とも称され、1300年間の歴史を誇る正に薬師寺の見どころも合わせ、必ずじっくりと拝観してほしい三重塔なのです。
東塔の見どころは、屋根にあります。
もちろん西塔も同じですので見比べてみてください。
一見、薬師寺の三重塔は6つの屋根がついているので、六重塔では?と感じる人も少なくありません。
しかし、よく見ると大きな屋根の下に小さな屋根があります。
この小さな屋根は、裳階(もこし)と呼ばれ、雨風を防ぐために付けられたとか。
また、薬師寺の法話の説明の中で、裳階のことを「スカートを履いている」という比喩的な表現をされていましたよ。
なるほどスカートとは、さすが薬師寺の法話は面白い発想をされますね。
他にも東塔見どころはまだまだあります!
東塔の相輪です!
何と東塔の3分の1を占めるそうで、相輪の先端部は重要な見どころとなります。
東塔の相輪の中の「擦管(さつかん)」は心柱を包む金属管ですが、一番下の擦管は天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈願して建てたと129文字で創建の経緯が刻まれていたそうです。
そして、「水煙」も重要な見どころで、高さ約2mの4枚の飾り板があり、火災から建物を守るためのもので、東塔の1番の見どころともいえるでしょう。
この水煙に24人の飛天が雲のなかで、花をまき、衣を翻し舞う姿、笛を吹く姿が透かし彫りされています。
1300年前にこのような発想があったことは、実に面白いと感じますし建築技術に関しても高度な技術が存在した事も「すごい‼」としかいいようがありません。
何より発想がとても豊かに感じました。
薬師寺の東塔は2009年から110年ぶりに修理が行われてきましたが、無事に修理を終え再び東塔の姿を拝観できるようになりました。
歴史の重さを感じる薬師寺の三重塔・東塔は西塔と共に、薬師寺のシンボルタワーとしていつまでも優美な建物であってほしいものです。
薬師三尊像と台座
薬師寺は健康祈願のお寺として有名ですが、健康祈願の願いを叶えてくださる仏さまがブロンズ像の薬師如来です。
薬師如来の両隣に立っておられる、左脇侍の日光菩薩、右脇侍の月光菩薩が安置されており三体合わせて、釈迦三尊像といいます。
薬師如来は字のごとく「薬」という文字から、私たちの健康を守ってくれる仏様です。
中央の薬師如来がドクターに例えると、日光菩薩は日勤のナース、月光菩薩は夜勤のナースを24時間体制で、皆さんの健康をお守りしていますと薬師寺の法話で聞いたことがあります。
日光と月光、つまり昼と夜ですね。
うまい!ナイス発想!
薬師寺の有名なもので欠かしてはいけないものが、薬師如来が座っておられる台座です。
この台座は、奈良時代から既に我が国日本はグローバル化されていたのでは?
と思わせる台座に薬師如来様はお座りになっていたのです。
薬師寺の見どころはこの台座で、何よりギリシャ・ペルシャ・インド・中国・日本のそれぞれの紋様が施され、この文様はシルクロードに沿ったものであることから、奈良時代は国際式豊かな国であったことが分かる大変貴重な台座になります。
この台座の見どころをもう少し詳しく解説すると、薬師如来が座る台座は「宣字形台座(せんじがただいざ)」とよばれ、框(かまち=建具の横の部分に入れる化粧台のこと)には、ギリシャの葡萄唐草文様、ペルシャの蓮華文様、中央の窓から裸形の力神が覗いており、下の框には、中国の四神とよばれる青龍・朱雀・白虎・玄武が施されているのです。
これらを辿るとシルクロードとして日本が国際的に文化を共有し、交易をしていたことがこれは薬師寺の見どころ間違いありません!
薬師寺の拝観にかかる所要時間は?
薬師寺で法話を聞いたり、お写経をしたりすると時間は大幅に違ってきます。
法話やお写経がある場合は2時間〜2時間半ほどが目安になるのではないでしょうか?
法話やお写経はなく、ゆっくりと参拝したい人の拝観所要時間は1時間〜1時間半が目安となるでしょう。
観光シーズンや法要などの参拝者が多いときは、時間をかけて参拝しても行列ができてなかなか思うように参拝できない可能性もありますので、予定していた時間より多くかかってしまったというケースもあるかも知れません。
あくまで、観光シーズンなど参拝者が多いときです。
今回ご紹介した見どころなどは、特に時間をかけてみてほしいと思います。
薬師寺の有名なものとは?【まとめ】
薬師寺の有名なもので、特に推しの三重塔や釈迦三尊像などをご紹介しました。
薬師寺の見どころも沢山あり、1300年の歴史とともに興味の湧くとても面白いお寺なのではないでしょうか?
その理由として、奈良時代には既に国際的なお付き合いをしていたことや、それらの文化を柔軟に受け入れ、形として作り上げてきた古代の人々の発想や技術は、今日の歴史にきちんと刻まれ、継承されているのだと思います。
薬師寺は歴史の宝庫のひとつとして、もう一度必ず訪れたいお寺です。
皆さんもぜひ、1300年の歴史を辿りに薬師寺にお参りください。