「天王寺動物園にゴリラがいるって聞いたけど、本当?」そんな疑問を持って訪れる人も少なくありません。
結論から言うと、天王寺動物園には現在ゴリラはいません。
しかしその代わりに、ゴリラにそっくりな風貌を持つ「ドリル」や「マンドリル」といった、非常に珍しい霊長類を飼育しており、日本で唯一両方が見られる動物園としても注目を集めています。
この記事では、なぜゴリラがいないのか、そして「ゴリラみたい」と話題の人気動物たちの魅力について詳しく解説します。
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2025年現在、天王寺動物園にゴリラはいる?
結論から言うと、残念ながら現在は天王寺動物園にゴリラはいません。
ゴリラがいる動物園は全国で6園のみ、関西地区では京都市動物園のみです。
日本の動物園にいるすべてのゴリラが「ニシローランドゴリラ」です。
「動物園の定番」として有名なゴリラですが、実はかなり希少な動物の位置づけにあります。
1頭購入するために数千万円の費用がかかります。
なぜ天王寺動物園にゴリラがいないの?

「動物園といえばゴリラ!」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実はゴリラを飼育している動物園は全国に6園のみと、非常に少数です。
天王寺動物園でもかつては「ゴロ」というゴリラが飼育されていましたが、1995年に繁殖のため他園へ移動したのを最後に、ゴリラの展示は行われていません。
その背景には、ゴリラの希少性と飼育の難しさが関係しています。
- ゴリラは絶滅危惧種に指定されており、国際的な保護条約(ワシントン条約)により輸入・移動に厳しい制限があります。
- ゴリラは非常に繊細でストレスに弱い動物であり、適切な飼育環境と専門的な知識が求められます。
- 新たにゴリラを導入するには国際的な繁殖計画(EEP等)への参加と認可が必要で、飼育施設の水準も問われます。
このような事情から、天王寺動物園では現在ゴリラの飼育を行っていません。
天王寺動物園の「イケメンドリル」ことドンの魅力とは?
天王寺動物園で人気の「ドリル」のオス個体・ドンは、しなやかな筋肉質な体つきと、真っ黒な顔に凛々しい目元を持つことから、SNS上では「ゴリラのようにかっこいい!」と話題を集めています。
ドンは1990年代に来園して以降、30年以上にわたり天王寺動物園で暮らしており、現在も非常に元気な姿を見せてくれます。
また、ドンはとても落ち着いた性格で、ヒヒ舎の中では堂々としたボス的存在。
ドリルという動物自体が世界で50頭ほどしか飼育されていない中、日本で唯一ドンの姿が見られるという点でも、とても貴重な存在です。
園内ではドンの姿をあしらった限定グッズも販売されているので、立ち寄った際はチェックしてみるのもおすすめです。
ゴリラとドリルの違いは?似ているけど別の動物です

ゴリラとよく間違えられるのが、天王寺動物園で飼育されている「ドリル」。見た目はゴリラに似ていますが、分類上はまったく異なる動物です。
比較項目 | ゴリラ | ドリル |
---|---|---|
科 | ヒト科 | オナガザル科 |
属 | ゴリラ属 | ヒヒ属 |
分布 | アフリカ中央部の熱帯林 | カメルーン・赤道ギニアなどの低地森林 |
主な特徴 | 巨体で筋肉質、顔は黒い | 顔面が黒く無毛で、鼻筋が盛り上がっている |
社会構造 | 一夫多妻制、リーダー(シルバーバック)あり | 複数オス・メスで構成される群れ社会 |
つまり、外見こそ似ていますが、ゴリラとはまったく別種のサルなのです。
それでもドリルは「イケメンゴリラ」としてSNSで話題になることがあり、愛されている存在であることは間違いありません。
近畿地方でどうしてもゴリラを見てみたい方は‥

関西方面にお住まいでどうしてもゴリラを生でみてみたい!という方は天王寺動物園にはいないため、京都市動物園に行ってみることをおすすめします。
現在はメス1頭とオス3頭がおり、2011年生まれや2018年生まれの比較的若い個体もいます。
この4頭は血のつながった一家で、若い2頭の個体は日本の動物園で初めてゴリラの繁殖や飼育下での生育に成功した例としても有名です。
ゴリラの飼育方法について興味のある方は必見です。
天王寺動物園にゴリラはいないの?【まとめ】
天王寺動物園には、現在ゴリラはいません。
かつては「ゴロ」という個体がいましたが、1995年以降は飼育が行われていません。
しかし、ドリルやマンドリルなど世界的にも飼育例の少ない珍しい霊長類が多く展示されており、中でもドリルの「ドン」は、ネットで“イケメンゴリラ”と呼ばれるほど人気です。
ゴリラこそいませんが、他ではなかなか出会えない希少な動物に会えるのが天王寺動物園の魅力です。
ぜひ一度、その姿を見に足を運んでみてはいかがでしょうか。