天王寺動物園にしかいない動物とは?日本唯一の希少動物&見どころガイド

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天王寺動物園は、大阪市の中心部に位置しながらも、全国でもここでしか見られないような貴重な動物たちに出会える動物園です。

かつては、ニュージーランドの国鳥「キウイ(キーウィ)」を国内で唯一飼育していたことで知られていましたが、2024年夏、ついにその最後の1羽が亡くなり、日本におけるキウイの飼育は終焉を迎えました。

しかし、それでもなお天王寺動物園には、他のどの動物園にもいない希少な動物たちが多数暮らしており、「ここでしか会えない体験」を楽しむことができます。

本記事では、2024年最新の公式情報をもとに、現在も天王寺動物園でしか見られない動物たちと、彼らに会うための園内の楽しみ方を詳しくご紹介します。

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目次

2024年に国内飼育が終了した「キーウィ」の記録

最後の1羽「プクヌイ」が死亡|2024年8月の出来事

かつて天王寺動物園では、「キーウィ」と呼ばれるニュージーランド固有の鳥類が2羽飼育されており、その希少さから全国でも注目を集めていました。

しかし2024年7月、オスの「ジュン」(42歳)が老衰により死亡。

続いて、8月5日にはメスの「プクヌイ」(35歳)も死去したことが発表され、日本国内のキーウィ飼育は完全に終了しました。

プクヌイは死去前日の朝、飼育員によって立ち上がれなくなっている状態で発見され、診察により体内に割れた卵があることが判明。

その日のうちに開腹手術を受けたものの、翌朝、息を引き取ったとされています。

向井猛園長は「園を代表する動物だった。亡くなって大変残念」とコメントを発表しました。


天王寺動物園とキーウィの歩み|大阪万博から続いた友好の証

キーウィは、1970年の大阪万博を機に、ニュージーランド政府から大阪市へ2羽が寄贈されたのが始まりです。

その後も1991年までに計7羽が天王寺動物園にやってきました。

日本の動物園では唯一の飼育例であり、夜行性動物舎の中で暗がりの環境に適応した展示がされていました。

キーウィは絶滅危惧種であり、近年はニュージーランド政府の保護政策により、国外への輸出・寄贈が厳しく制限されていました。

そのため、新たに飼育個体を受け入れることは難しく、現存の2羽が「最後のキーウィ」とされてきたのです。


今後は「もう見られない動物」に

2024年8月時点で、日本国内にキーウィは存在していません。

動物園での飼育も今後再開される見込みは極めて低く、天王寺動物園での展示は事実上終了となりました。

なお、過去に飼育されていた「ジュン」や「プクヌイ」のぬいぐるみやマスコットなど、一部グッズは園内ショップにて今後もしばらくは販売が継続される可能性があります。


現在も天王寺動物園でしか見られない動物たち(2025年最新版)

天王寺動物園では、2025年現在もなお、日本国内で「ここでしか見られない」希少動物たちが複数飼育されています。

以下は、天王寺動物園の公式サイトにて“日本唯一”と明記されている動物たちです。


ドリル|「イケメンゴリラ」よりもレアな霊長類

「ドリル」はアフリカの熱帯雨林に生息する大型の霊長類で、マンドリルの近縁種です。

黒く大きな顔と白いあごヒゲ、筋肉質な体格が特徴で、威厳ある見た目から「幻の霊長類」とも呼ばれます。

天王寺動物園で飼育されているのは「ドン」という名前のオスで、1996年4月生まれ。

展示場所は「サル・ヒヒ舎」で、マンドリルと隣同士のブースにいます。

ネット上では「イケメンゴリラ」ならぬ「イケメンドリル」としても話題になったことがあり、口を大きく開けて威嚇する姿がファンの間で人気を集めています。

スタッフにはよく懐いているものの、来園者に対しては堂々とした態度で距離を保つなど、貫禄ある性格です。

なお、マンドリルとドリルを隣同士で比較展示しているのは日本でここだけです。


キガシラコンドル|鮮やかな黄色の頭が目印の猛禽類

キガシラコンドルは南米に生息する大型猛禽類で、全身が黒っぽい羽に包まれ、頭部だけが鮮やかな黄色をしています。この色のコントラストが非常に印象的で、観察していて飽きが来ません。

天王寺動物園では「日本唯一」の飼育園として公式に紹介されており、全国のどの動物園にもこの種はいません。

特に野鳥ファンや希少種ウォッチャーの間で「一度は見ておきたい鳥」として密かな人気を集めています。

展示場所は鳥類ゾーンの一角。比較的動かずに静かに止まっていることが多く、写真にも収めやすい鳥です。


チュウゴクオオカミ|幻とされるアジアのオオカミ亜種

「チュウゴクオオカミ」は、ハイイロオオカミの亜種とされる個体群で、中国やチベット高原周辺に生息していたとされる動物です。

野生ではほとんど確認されておらず、その存在自体が「幻のオオカミ」と言われることもあります。

日本では天王寺動物園のみが飼育していることが公式に記載されており、実物を目にできる貴重な機会となっています。

展示場所は「アフリカサバンナゾーン」からほど近い獣舎で、警戒心の強い性格のため、見つけづらい場合もありますが、そのぶん出会えたときの感動もひとしおです。


天王寺動物園が“唯一”を実現できる理由とは?

「天王寺動物園にしかいない動物」が複数存在するのは、単なる偶然ではありません。

長年にわたり、国内外の動物園と信頼関係を築き、希少種を受け入れるための環境整備をしてきた天王寺動物園だからこそ実現できていることです。

ここでは、そんな“唯一”を可能にしている理由を3つに分けて紹介します。


飼育・展示技術の高さ|夜行性や神経質な動物にも対応

たとえば、かつて飼育されていた「キーウィ」は、暗闇で活動する夜行性かつ神経質な鳥でした。

そのため、昼夜逆転の照明設備や温度・湿度をコントロールした展示環境が求められます。

天王寺動物園は、こうした特殊な飼育環境を整備して展示してきた実績があり、他園では展示できない動物でも安心して預けられる体制を築いてきました。

このような飼育技術は、国内外の動物園関係者からも高い評価を受けています。


国際的な信頼と長年の交流|ニュージーランドとの友好関係など

1970年の大阪万博を機に、ニュージーランドからキーウィが寄贈されたように、天王寺動物園は国際的な動物園ネットワークとの交流実績が豊富です。

たとえば、以下のような例があります。

  • ニュージーランド政府からの動物寄贈(キーウィ)
  • アフリカ諸国との霊長類受け入れ協定(ドリル)
  • 南米由来の猛禽類(キガシラコンドル)飼育許可

これらはすべて、「適切に飼育できる実績がある動物園」としての信頼の上に成り立っています。


アクセス性と来園者数の多さ|“見せる価値”がある動物園

天王寺動物園は、通天閣やあべのハルカス、てんしばなど観光施設に隣接しており、大阪市内で最もアクセスのよい動物園といえます。

この立地の良さから年間100万人以上の来園者を誇り、多くの人に見てもらえる=希少種の啓発効果が高いという面でも評価されています。

そのため、「どうせなら多くの人に知ってほしい」と希少種を預ける側からも選ばれる場所になっているのです。


見逃さないための園内ルート&観察のコツ

天王寺動物園には、他の動物園では見られない貴重な動物が多数いますが、そのすべてを確実に見つけるにはちょっとしたコツが必要です。

ここでは、初めて訪れる方でもスムーズに希少動物に出会えるよう、効率的なルートと見学ポイントをご紹介します。


園内の入り口は2ヶ所ある|おすすめは「てんしばゲート」

天王寺動物園には、「てんしばゲート(新世界側)」と「新世界ゲート(通天閣側)」の2ヶ所の出入口があります。

希少動物を効率よく見て回りたい場合は、てんしばゲートから入園するルートがおすすめです。


ドリル&マンドリルは「サル・ヒヒ舎」へ直行!

てんしばゲートを入って右方向へ進むと、サルやヒヒ類が集まる「サル・ヒヒ舎」に到着します。

ここでは以下のように観察できます:

  • ドリル(日本でここだけ!):迫力あるオスの「ドン」に会える
  • マンドリル:色鮮やかな顔と賑やかな行動が魅力

2種が隣同士で展示されているため、比較観察にも最適なスポットです。

午前中のうちは日向で活発に動いている姿が見られることが多く、シャッターチャンスも狙えます。


キガシラコンドルは鳥類エリア奥|見逃し注意!

キガシラコンドルは、鳥類エリアの奥に位置するケージで展示されています。

比較的動かずに止まっていることが多く、注意しないと見逃しがちです。

周囲に掲示されている説明板や写真をよく確認しながら探しましょう。

なお、光の加減によって黄色い頭部がはっきり見えるタイミングは午前中がベストです。

チュウゴクオオカミは獣舎ゾーン|静かな場所でひっそり暮らす

アフリカサバンナゾーンから少し外れた獣舎ゾーンにあるチュウゴクオオカミは、警戒心が強く、奥まった場所にいることが多い動物です。

立ち止まって目を凝らして観察するのがコツで、たまに顔だけをのぞかせる姿に出会えることもあります。

午後になると日陰に移動して休むことが多いため、午前中の観察がおすすめです。


まとめ|“今だけ”“ここだけ”に出会える価値を体験しよう

天王寺動物園は、都市の真ん中にありながら、日本ではここでしか出会えない動物たちを展示している、非常にユニークな動物園です。

かつては、ニュージーランドの国鳥「キーウィ」が国内唯一の飼育例として注目されていましたが、2024年夏、最後の個体が死亡し、日本での飼育は終了となりました。

また、ヌートリアも同年6月に死亡したことが確認され、今では見ることができない存在となっています。

それでもなお、現在も天王寺動物園でしか会えない「ドリル」「キガシラコンドル」「チュウゴクオオカミ」といった希少動物たちは健在です。

これらの動物に会える機会は、決して永遠ではなく“今しかないかもしれない”という視点がとても大切です。

大阪観光のついででも、ふらっとお散歩気分でも構いません。

「ここにしかいない動物たち」に会いに、ぜひ天王寺動物園へ足を運んでみてください。

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