動物に直接エサをあげてみたい!という方にとって、動物園での「餌やり体験」はとても魅力的なアクティビティですよね。
特に子ども連れのファミリーには、動物とのふれあいを通じて学びや癒しのひとときになるはず。
ですが残念ながら、上野動物園では現在、来園者による餌やり体験は行われていません。
ただし、飼育員による給餌の様子を見学することはできるため、エサを食べる動物たちの姿を間近で楽しむことはできます。
本記事では、上野動物園での主な動物の餌やり時間や食べ物の内容を解説するとともに、餌やり体験ができる都内・近郊のおすすめ施設も紹介します。
餌やりが見たい方・したい方、どちらのニーズにもお応えする構成です!
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上野動物園では餌やり体験はできる?【結論】

「動物にエサをあげてみたい!」という気持ちで上野動物園を訪れる方も多いかと思いますが、現在のところ、上野動物園では一般来園者による餌やり体験は実施されていません。
これは、動物の健康管理や安全確保の観点から、都立動物園全体で定められているルールです。
直接のふれあいやエサの手渡しはできませんが、飼育員による給餌の様子を間近で見学することは可能です。
特に、動物たちが食べ物を受け取る姿や、お気に入りのエサを頬張るしぐさは見ているだけでも癒されます。
上野動物園にはパンダやゾウ、ホッキョクグマなど多彩な動物が展示されており、それぞれの「食事タイム」に合わせて訪れれば、ちょっとした「見学型餌やり体験」が楽しめます。
上野動物園で餌やりが見られる!動物ごとの給餌時間と食べ物一覧
上野動物園では、飼育員による給餌タイムを観覧できるチャンスがあります。
以下では、人気動物たちの給餌時間と食べている物を紹介していきます。
パンダ

パンダの給餌タイムは2時間ごとに設定されており、10時・12時・14時・16時頃が目安です。
ただし16時45分には観覧終了となるため、午後の時間帯を狙う場合はご注意ください。
パンダは主に竹・タケノコを食べていますが、それ以外にもリンゴ・ニンジン・トウモロコシ団子なども与えられています。
食事中は静かにもぐもぐと咀嚼している様子が見られ、意外にも食べるスピードは早めです。
上野動物園では、パンダの展示エリアに常に人が集まっているため、早めの時間に並ぶのがおすすめです。
ゾウ
ゾウの給餌タイムは11時半頃が目安で、比較的ゆっくり観察できます。
好物はイチゴ・トマト・パプリカ・バナナ・パンなど。季節によって与えられる野菜や果物が変わることもあります。
また、16時頃からは「ゾウの行進」と呼ばれるパフォーマンス的な展示も行われており、エサを求めてゆっくりと歩く姿を見学できます。家族連れにとっては特に人気のスポットです。
ホッキョクグマ

給餌は10時頃と14時頃が中心です。
ホッキョクグマは肉食寄りの雑食性で、馬肉・鶏肉・魚類・サツマイモ・リンゴなどを一日10~15kgほど摂取します。
プールに飛び込んで魚を追う姿や、大きな手でリンゴをつかんで食べる様子は、迫力とかわいらしさを兼ね備えた見どころです。
ライオン
ライオンは開園直後の時間帯にエサを与えられることが多く、見学チャンスは午前中が中心です。
主に馬肉3kg・鶏肉2kgといった大きな肉塊が与えられます。
ガラス越しの展示となっており、食べている姿をかなり間近で見ることができます。
ゴロゴロと寝ている時間が長いライオンですが、食事タイムは一気に野生的な一面が現れます。
オカピ
オカピの給餌は午前と午後の2回に分かれて行われますが、時間は日によって異なります。
食事内容はかなり多彩で、乾草約4kg、木の枝3〜4本、ペレット2.5kgに加えて、ニンジン・サツマイモ・バナナ・リンゴなどの野菜・果物も与えられます。
ゆったりと咀嚼しながら枝をかじる姿が印象的で、比較的静かな観察ができる穴場的スポットです。
※現在、オカピは飼育されていません。
ゴリラ

給餌タイムは11時頃と14時頃。
メニューは主に葉物野菜や根菜類ですが、特別メニューとしてヨーグルトやおかゆが出されることもあります。
上野動物園のゴリラ展示はガラス越しで、かなり近距離で表情を観察できます。
時には人間のような仕草で食事する様子も見られ、知能の高さを感じられる展示のひとつです。
また、園内のレストラン「ズーベアーズカフェ」では、ゴリラの食事にインスパイアされた「ゴリラごはんプレート」が提供されており、ちょっとした体験気分も味わえます。
マレーグマ
マレーグマの給餌は9時30分頃と13時30分頃。
動物園の開園直後と昼過ぎの2回チャンスがあります。
エサはビスケット・卵・ソーセージ・果物類などで、雑食性を活かしたユニークな構成です。
食べ方もユーモラスで、前足で器用にエサをつかむ姿がとても愛らしいと人気です。
ペンギン

ペンギンの給餌は11時30分頃と15時頃。
飼育員が魚を投げ入れ、それを群れでキャッチする様子は迫力満点です。
エサは主にアジなどの小魚類。
水中での俊敏な動きと、陸上で並ぶかわいらしい姿のギャップが楽しめます。ペンギンの展示エリアは比較的見やすく、小さな子どもにもおすすめです。
カワウソ

カワウソの給餌は11時と14時30分。
主に生きたドジョウなどが与えられ、狩猟本能をくすぐる給餌方式となっています。
水中を泳ぎながら活発に魚を追いかける姿が見られ、「まるで小さなハンター」といった印象です。動きが速いため、カメラ撮影を狙う方は動画モードがおすすめです。
アシカ

アシカの餌やりは11時45分頃と15時15分頃。
こちらも魚類が中心で、アジやサバが与えられています。
上野動物園のアシカ展示は水槽の前面に広くガラスが設置されており、泳ぎながらエサをもらう様子を間近に観察できます。
鳴き声をあげたり、アピールするような仕草も見どころのひとつです。
オオアリクイ
オオアリクイの給餌は15時頃と、やや遅めの時間帯です。
主食はシロアリや昆虫類をすりつぶした専用の流動食で、非常に独特な食事風景が見られます。
長い舌を伸ばして食べる姿はなかなかインパクトがあり、「初めて見る人が驚く動物」としても人気です。
見やすいのはどこ?上野動物園の餌やり見学のコツ
上野動物園では、多くの動物たちが10時前後と14時前後に食事の時間を迎えます。
ただし、動物によって展示方法や立地が異なるため、「見やすい」「混みにくい」「写真が撮りやすい」といった観点でのコツを押さえておくと、より快適に観覧できます。
餌やり見学のコツ①:開園直後に東園を狙う
開園直後は来園者がまだ園内に分散していないため、比較的どの動物も観覧しやすい時間帯です。
特にライオン・ゴリラ・ゾウ・トラなどがいる東園エリアは、エサやりの時間が午前中に集中している傾向があり、混雑前に回っておくのがおすすめです。
ただしパンダ舎だけは例外的に混みやすいため、事前に観覧整理券が配布される可能性がある点にも注意が必要です(時期により異なるため、事前に公式サイトで要確認)。
餌やり見学のコツ②:午後は西園の動物がおすすめ
午後は比較的空いてくる時間帯。
ホッキョクグマ・オカピ・ペンギン・アシカ・オオアリクイなどがいる西園に移動すると、ゆっくり観察しやすくなります。
また、西園には自然に近い展示方法(生息環境に似せた展示)を採用している動物が多いため、リラックスした姿や遊んでいる様子が見られるチャンスも多めです。
餌やり見学のコツ③:お昼を避けて時間を有効に
12時台は給餌が一段落する時間でもあり、レストランやベンチも混み合う時間帯。
あえて休憩をずらすか、お弁当を持参して園内のベンチで食べることで、時間を有効に使えます。
また、展示によっては午後14時以降に動物が見られなくなる(裏で休憩に入る)ケースもあるため、15時以降は見逃し防止のための「逆ルート」戦略も検討してみてください。
餌やり体験がしたい方へ!近隣のおすすめスポット5選

「どうしても動物にエサをあげてみたい!」という方のために、東京近郊で餌やり体験ができる動物園やふれあい施設を厳選してご紹介します。
週末のお出かけや、上野動物園とは別日のプランとして検討してみてください。
町田リス園(東京都町田市)

手渡しでリスにヒマワリの種をあげられる、都内屈指の餌やり体験スポット。
園内には放し飼いのリスが多数おり、専用の手袋をつけて餌を持つと、ぴょこんと肩や手に乗ってきてくれることも。
- アクセス:小田急線「玉川学園前駅」からバス約10分
- 料金:入園料 大人500円・こども300円+餌代100円
小動物との優しいふれあい体験を求める方におすすめです。
マザー牧場(千葉県富津市)
羊・ヤギ・アルパカなど、複数の動物にエサをあげられるふれあい牧場。
広々とした敷地内で、動物との距離感が近く、子ども向け体験イベントも充実しています。
- アクセス:東京駅から高速バスで約1時間30分
- 料金:入場料 大人1,800円・小人900円+各体験ごとに餌代100円前後
動物とのふれあいが豊富で、餌やりだけでなく乳しぼり体験やアヒルのレースも人気です。
那須どうぶつ王国(栃木県那須町)
少し遠出になりますが、そのぶん体験の幅も広く、アルパカ・カンガルー・ラクダ・カピバラなど多数の動物に餌やり可能。
温泉に浸かるカピバラの姿も話題です。
- アクセス:那須塩原駅から無料送迎バスあり(要予約)
- 料金:入国料 大人2,600円・こども1,200円+餌代(動物ごとに異なる)
「エサやり体験重視」で遠足気分を味わいたい方にぴったり。
サンシャイン水族館(東京都豊島区)
池袋の都心にありながら、アシカやペリカンへの餌やりイベントを不定期で開催。参加は整理券や抽選になることが多いですが、事前に調べて狙えば水族館ならではの餌やり体験が可能です。
- アクセス:池袋駅東口から徒歩約10分
- 料金:入館料 大人2,600円・こども1,300円+イベント整理券(無料または別料金)
都市型施設ながら工夫された体験が魅力です。
多摩動物公園(東京都日野市)
上野動物園と同じく都立の大型動物園ですが、モルモットとのふれあいや、イベント形式の餌やり体験が開催されることがあります(予約制/不定期)。
広大な敷地で歩きがいもあり、季節ごとの企画展も充実しています。
- アクセス:京王線「多摩動物公園駅」すぐ
- 料金:入園料 大人600円・中学生200円・小学生以下無料
「ふれあい重視」+「コスパよく楽しみたい」方におすすめです。
まとめ|「見て楽しむ餌やり」+「体験できる施設」両方を楽しもう
上野動物園では、現在来園者による餌やり体験は行われていません。
しかし、パンダやゾウ、ホッキョクグマなど多彩な動物たちの「食事風景」を間近で見学することができ、その姿はとても魅力的です。
特に午前10時前後や午後2時前後には、複数の動物がちょうどエサの時間にあたるため、観察のチャンスが広がります。「食べる様子を見たい!」という方は、これらの時間を狙って訪れると良いでしょう。
一方で、「自分でエサをあげてみたい!」という方には、町田リス園・マザー牧場・那須どうぶつ王国など、近隣に餌やり体験ができる施設もたくさんあります。
上野動物園では“見る餌やり”、別施設では“体験する餌やり”というように、目的に応じて使い分けて楽しむのもおすすめです。
なお、餌やりのスケジュールや体験イベントの有無は時期によって変わることがあります。
訪問前には各施設の公式サイトを必ずチェックして、最新情報を確認しておくと安心です。
エサを食べる動物の姿からは、その動物の性格や習性、栄養管理の工夫など、さまざまな発見が得られます。
見るだけでも楽しい、学びのある餌やり見学。次のお出かけの参考にしてみてくださいね。