名古屋城が国宝じゃないのはなぜ?世界遺産になれない理由も徹底解説

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名古屋城といえば、金のしゃちほこが輝く名古屋のシンボルですよね。

でも実は、名古屋城は国宝ではないって知っていましたか?

さらに世界遺産にも登録されていません。

この記事では、名古屋城が国宝ではない理由や世界遺産になれない理由、そして重要文化財に指定されている貴重な建物についてわかりやすく解説します。

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目次

名古屋城は国宝じゃないのはなぜ?

名古屋城は廃藩置県の時に取り壊しの案がでましたが、保存されることになりました。

そして1930年に名古屋城の天守閣と本丸御殿は城郭として、国宝1号に指定されました。

しかし、1945年の名古屋大空襲で焼失してしまいました。

焼失せず残っていれば現在も国宝または、世界遺産になっていたかも。

そう思うと、とても残念ですね。

なので、現在の復元された天守閣は国宝じゃないですね。

名古屋城の他に、1937年には猿面茶席が国宝に指定されましたが、こちらも空襲で焼失してしまい、1949年に復元されています。

名古屋城や本丸御殿、猿面茶席の復元には、沢山の史料が役に立ちました。

名古屋空襲の前に、本丸御殿障壁画や史料が乃木倉庫に避難されていたり、焼失前に調査した史料が残っていました。

当時の人たちの名古屋城を思う気持ちが感じられますね。

名古屋城は世界遺産になれないの?

名古屋城が世界遺産になっていない理由は、大きく2つあります。

鉄筋コンクリート造りであるため

1つ目は、戦争で焼失し、現在の天守閣が鉄筋コンクリート造りで復元されたものであることです。

世界遺産には「オリジナル性(真正性)」が重視されるため、鉄筋コンクリートで再建された建物は登録が難しいとされています。

実際、同じように戦災で焼失した広島城も鉄筋コンクリートで再建されているため、世界遺産登録の対象にはなっていません。

一方で姫路城は江戸時代から残る現存天守であるため、国宝かつ世界遺産にも登録されています。

文化財としての保存体制が不十分

2つ目は、文化財としての保存体制がまだ十分とは言えない点です。

木造復元計画が進んでいるとはいえ、世界遺産登録には国レベルでの保護体制や地域住民の合意、周辺環境との調和なども必要になります。

名古屋城周辺は都市開発が進んでいるため、景観保護の面でも課題が多いとされています。

ただ、今後木造で天守閣が復元され、当時の姿を忠実に再現できれば、世界遺産登録への可能性は高まるかもしれません。

国宝への再指定とあわせて、多くの人がその価値を認識し、保存活動を続けていくことが重要です。

名古屋城の重要文化財ってどんなものがあるの?

お城や本丸御殿など焼失してしまいましたが、櫓や門は現存しておりそれらは重要文化財に登録されています。

国宝じゃないですが、当時の建築技術が感じ取れ見ておきたい櫓です。

では櫓と門を紹介していきましょう。

東南隅櫓(辰巳櫓) 内部非公開 重要文化財

本丸の東南隅にある、屋根二重・内部三階の櫓です。

出窓には「石落とし」があり、武具が納められていました。本丸表二之門の近くにあります。

西南隅櫓(未申櫓) 内部非公開 重要文化財

大きさと構造は東南隅櫓と同じです。大正10年に災害で倒壊しましたが、大正12年に修復されました。「石落とし」が西と南の二方向にあります。

西北隅櫓 内部非公開 重要文化財

屋根三重・内部三階の櫓です。他の建物の古材を転用して建築されており、外部北面と西面に千鳥破風があり「石落とし」を備えています。

本丸表二之門 重要文化財

本丸南側にあり、鉄板張りとして用材は木割りが太く堅固に造られています。 門の左右は土塀で鉄砲狭間が開いています。戦災で焼失した表一之門と枡形を形成していました。

旧二之門 東二之門 重要文化財

高麗門形式で、二之丸東鉄門にありましたが、1972年に東之二門に移設されました。

乃木倉庫  内部非公開 国登録有形文化財

明治初期に陸軍の弾薬庫として建設されたレンガ造りの倉庫です。

名古屋鎮台に赴任経験がある乃木希典大将にちなんで、乃木倉庫です。

戦中は名古屋城や名城公園一帯は軍が使用していました。見た限り、なんの変哲のない倉庫なので、歴史を知った上で見るのがお勧めです。

乃木倉庫、櫓や門は屋外にありますので、散策しながらじっくりと見たいですね。

西の丸 御蔵城宝館には重要文化財である「名古屋城本丸御殿障壁画」など名古屋城の重要文化財が公開されています。2021年に開館したばかりですよ。国宝じゃないですが、十分に見ておく価値はあります。

名古屋城の文化遺産は重要文化財なの?国宝じゃないって本当?【まとめ】

今回は名古屋城が国宝ではない理由、そして世界遺産になれない理由についてお話しました。

戦災で失われたものの、復元によって今も多くの人を魅了している名古屋城。

国宝や世界遺産にはなっていなくても、歴史的価値は変わりません。

訪れる際には、重要文化財として残る櫓や門もしっかり見ておきたいですね。

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